テロメアの長さと短時間睡眠

最近結構注目されていますね、テロメア。

2017年1月に出版された1000人を超す科学者たちの成果をまとめたテロメア研究の集大成が大きな反響を呼び、20か国以上で出版が決まりました。著者はノーベル賞受賞者のエリザベス・ブラックバーン博士です。

そもそもテロメアとは一体何なんでしょうか?

遺伝子の端にはテロメアという物質が存在し、なんとこのテロメアが短いほどがんや糖尿病や心臓病などの重病になるリスクが高く、寿命も短くなります。

私達の体の細胞は生きている限り分裂し入れ代わり続けていますが、テロメアは細胞が分裂するたびに短くなっていきます。

睡眠に関しては、毎日5~6時間しか眠っていない高齢者のテロメアは短い傾向があるが、7時間以上睡眠をとっている高齢者は中年の人と同じかそれ以上の長さでした。

そしていよいよテロメアが限界まで減ると、これ以上分裂できなくなる「細胞老化」をするだけの状態になります。(ヘイフリック限界)

そして生命維持が出来なくなるほどの細胞がヘイフリック限界を迎えアポトーシス(自死)すると、個体も死を迎えるということです。

「テロメアが短くなってくると、染色体がどうしても不安定になってくるので、そうすると遺伝子の変異が起きやすいという状態になります。がんになりやすいというふうに考えられます。口腔のがん、すい臓がんですね、皮膚のがんもそうです」(東京健康長寿医療センター 研究所 相田順子副部長)

相田先生は40代以降の、がんの主な原因がテロメアの減少にあると考えています。

さらに、テロメアが短い人ほど脳が委縮し、記憶をつかさどる海馬の委縮が顕著だということも分かってきました。

つまりテロメアが短い人ほど認知症になりやすいということです。

また、テロメアはストレスによっても短くなります。

家族を介護している女性たちを対象に調査を行ったところ、介護の年数が長いほどテロメアが減って短くなっていたという調査結果もあります。

煙草をたくさん吸えばのどや肺の細胞のテルメアが減り、肺がんのリスクが高くなります。

短時間睡眠や生活習慣の乱れ、運動不足も体にストレスとなり、テロメアが短くなる原因です。(テロメアに影響しない睡眠時間は最低6時間、7時間推奨)

そして年をとると皮膚細胞のテルメアが短くなるので、皮膚の再生がなされずにしわが出来て、見た目も老化してしまうのです。

しかしブラックバーン博士たち研究者によって「テロメラーゼ」という、テロメアが短くなるのを遅らせたり、さらに伸ばしたりする働きのある酵素が発見されました。

テロメラーゼはヒトにおいては通常の細胞での活性はほとんど見られず、生殖細胞・幹細胞・がん細胞などのみ活性が見られます。

そのテロメラーゼを活性化して老化を予防する試みもなされ、テロメラーゼの分泌を体内で促すという、30錠入りで1万2千円ほどのサプリも販売されています。

しかしブラックバーン博士は「こうしたサプリには賛成できません。長期的に試用されていないからです。もう1つの理由はテロメラーゼは心臓病や認知症のリスクを低下させるのですが、残念ながら(過剰になると)逆に特定のがんのリスクを高めてしまうのです」と警告しています。がん細胞はテロメラーゼのせいで無限に分裂を繰り返します。

サプリを試すもはもうちょっと研究が進むのを待った方がいいようです。

しかし日常生活を変えることでもテロメアを長くすることは可能です!

食事では抗酸化効果のある和食、地中海食です。

青魚に含まれるω3脂肪酸、DHA、豆、魚、海藻、果物、乳製品がテロメアを長くするとされています。

テロメア短縮を防ぐサプリとしてはマルチビタミン、ω脂肪酸、亜鉛、マグネシウム、コエンザイムQ10、アルギニン等があります。

特にアルギニンはテロメラーゼを活性化し、糖化抑制によりサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化、成長ホルモンの分泌も増やすので、老化進行予防に効果的と考えられます。

そして運動は筋トレよりもウォーキングなど、軽めの有酸素運動をした習慣化した方が有効です。仕事中や通勤でなるべく歩くように心がけたいですね。

運動は結構重要で、同じ平均年齢51歳の集団で、若い頃から運動習慣のある人たちとない人たちの白血球を調べたら、運動している人たちのほうがテロメラーゼ活性が高く、テロメアも長かったという調査報告があります。

また、瞑想を23人で2カ月続けたところ、テロメラーゼが平均で43%も増加したという実験結果もあります。

精神面もテロメアの長さに大いに影響するようです。

まず、テロメアが短縮する精神疾患としては「うつ病」がよく知られています。

また、心配性や悲観的なネガティブ感情の人はストレスに反応しやすく、テロメアが短いことがわかっています。

カリフォルニア大学予防医学研究所の実験で、35人中、10人の男性にライフスタイルを低脂肪で野菜や果物の多い食事、週5回以上の有酸素運動、ストレス管理など、トータルで「健康的な生活」をしてもらいました。

5年後に採血してテロメアの長さを測ると、何もしなかった人たちが3%短くなっていたのに対し、指導を受けたグループは逆に10%長くなっていたということです。

テロメアを短くしない為には、努めて健康的な毎日を送るのがベストなようです。

瞑想のやり方

テロメアを長くする効果があると言われている瞑想ですが、今、欧米の大企業のグーグルやアップル、インテルなど多くの企業で取り入れられているのは「マインドフルネス」という、科学的に効果が実証されている瞑想が急速に広まっています。

基本的なやり方は座禅と同じです。

静かに座って(自分の座りやすい座り方でOK)姿勢を整え、自分の呼吸に意識を集中させて、目を閉じ、ゆっくり鼻から深く息を吸い、鼻から吐く。

雑念が沸いてきたら、再び呼吸に意識を集中する。

いち、に、と数を数えると集中しやすいです。

これを5分~20分ほど行ったら、ゆっくりと目を開き少しずつ意識を戻して行きます。

効果としては、不安レベルが下がり、ポジティブ思考が増し、免疫機能も上がることがわかっています。

ハーバード大学のマインドフルネスの研究者のサラ・ラザー准教授が行った実験で、マインドフルネスを1日45分、8週間行った脳を調べた結果、被験者の海馬が増え、偏桃体が減少したことがわかりました。

海馬とは記憶や感情をコントロールする部分で、ストレスを受けると減少し、うつ病などにつながる可能性があります。

偏桃体とは、不安やストレスに反応する部分です。

うつ病の方の脳内では、海馬の働きが落ちて、偏桃体の働きが高まっていきます。

つまりマインドフルネスを行うことで、うつ病にも効果が認められたのです。

マインドフルネスはスティーブ・ジョブスが傾倒した禅とは違いますが、瞑想効果は同じだと思いますので、両方の本をご紹介しておきます。⦅スティーブ・ジョブズが傾倒したのは禅の曹洞宗であり、彼の製品にはその精神が現れています。曹洞宗の開祖・道元の教えを弟子たちがまとめた『正法眼蔵随聞記』に「美徳を蔵、外相を荘」(内面をよくして外面を飾らない)という言葉がありますが、一般の客が見ることのない製品内部のマザーボードにまで美しさを求めたところに、彼の禅の影響を見ることが出来ます⦆

そして瞑想により、不安レベルが下がり、ポジティブ思考が増し、免疫機能も上がることがわかっています。

ハーバード大学のマインドフルネスの研究者のサラ・ラザー准教授が行った実験で、マインド

フルネスを1日45分、8週間行った脳を調べた結果、被験者の海馬が増え、偏桃体が減少したことがわかりました。

海馬とは記憶や感情をコントロールする部分で、ストレスを受けると減少し、うつ病などにつながる可能性があります。

偏桃体とは、不安やストレスに反応する部分です。

うつ病の方の脳内では、海馬の働きが落ちて、偏桃体の働きが高まっていきます。

つまりマインドフルネスを行うことで、うつ病にも効果が認められたのです。

マインドフルネスには心をリセットし、最も初期の「感覚」に戻す効果があるのです。

そしてそこに意識を向けて「気づく」ことが重要なのです。

総括

短時間睡眠もテロメアが短くなるとのことですが、短時間睡眠でも長生きした人々もいるので(発明家のエジソン84歳や医師の日野原重明氏105歳など)、その辺どうなんでしょう?

とりあえず普通の人はピンピンコロリを目指すなら、ヘルシーなメニュー、適度な運動、家族とも仲良く、規則的で精神的にも明るい毎日を送るとテロメア的にも快眠的にもいいようです。

私も朝起きたら出来るだけ朝日を浴びて、メラトニンからセロトニンに切り替わって分泌されているイメージをしながら犬の散歩をしています。歩いているうちに清々しくいい気分になって来るのは、さすが幸せホルモンと言えましょう。

そして出来ればテロメア、伸ばしたいですね。

短時間睡眠には憧れますが、私は質のいい6時間睡眠が体のリスク的にもギリギリ無難かと思います。短かい昼寝を加えるとさらにいいかと。

ちなみにテロメア検査には5万円ほどかかるそうです。

決して安くはないですが、自分のテロメアはちょっと見てみたいですね。

瞑想とは、自己にのみ意識を集中すること。

人は毎日すごい数の考え事をしていて、それがストレスになっているそうです。

無の境地とは、雑念を払い、精神をコントロールできて初めて知ることが出来るのでしょう。

瞑想で新しい境地が開ける・・・かもしれないですね。

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